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生命保険の起こり

相互扶助の理念によって助け合う仕組みが生命保険です。日本では、慶応3年(西暦1867年)に福沢諭吉が欧米の近代的保険制度を紹介したことが発端となり、明治時代に生命保険会社が設立された。

生命保険の必要性

生命保険は、病気や災害などによる死亡の場合の遺族の保障だけでなく、病気やケガに対する医療資金の確保老後の生活を保障する方法や、子供の教育・結婚・住宅資金などを確保する方法としても利用されており、幅広い機能を持っている。

生命保険を必要とする社会的背景

①核家族化に伴い、自己責任意識が強まる。

②年齢別の死因は、20歳代・30歳代では自殺や不慮の事故および悪性新生物(ガン)が多く、40歳代以上の中高齢者層では、悪性新生物(ガン)や心疾患などが上位を占める。

③平均余命:各年齢者が将来平均して生きられる年数のこと。

④平均寿命:0歳の平均余命のこと。(男性:約81歳 女性:約87歳)の飛躍的な伸びにより老後生活資金の確保が重要となる。

⑤老後の生活や家族の生活を守るための保障には、それぞれの家庭で自主的に行う個人保障の他に、国や地方公共団体が行う社会保障、企業が実施している企業保障がある。

⑥社会保障制度には、国民年金、健康保険、介護保険などの社会保険制度をはじめ各種の制度がある。これらは国民に一定水準の生活保障をするもので、国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む事ができるよう、国が社会政策の一環として実施する経済制度でる。現在の日本は平均寿命の延びや出生率の低下を主要因として、「少子高齢社会」となっている。

企業保障制度は、企業が従業員等の福利厚生制度の一環として実施しているもので、退職後の生活保障を目的とした退職金(一時金・年金)制度、従業員の遺族の生活保障を目的とした弔慰金制度、従業員の財産取得のための財形形成制度などがある。


生命保険の現状とお客さまの動向

(1)民間生命保険の現状
①保有契約の件数は約2億1142万件、契約高は1335兆円となり、国民所得の約4倍。(平成26年度末時点)

②総資産は約367兆円(平成26年度末時点)

③保険金・年金・給付金などの保険契約にもとづく諸支払金額は約33兆円。(平成26年度末時点)

(2)生命保険業界の動き
昭和61年10月の変額保険、昭和63年4月の国際窓販業務、平成8年10月の子会社による生損保業務への相互乗り入れなど、業務範囲、取扱商品が広がってきた。平成13年4月から開始された銀行等での窓口販売(銀行窓販)は取扱生命保険商品が段階的に拡大され、全面解禁となった平成19年12月以降はすべての保険商品が銀行等で販売できるようになった。

(3)お客さまの動向
現在の加入保障内容で充足感のある人は、全体の4割弱。充足感のある人は4割強
生命保険の加入目的は「医療費・入院費」「万一のときの家族の生活保障」が主なもの。

生命保険加入の目的について、もう少し詳しくお知りになりたい方は以下の記事をどうぞ。

生命保険加入の目的を明確に説明できますか?