赤字黒太字共に頻出ですが、テスト直前は赤字部分の抜け漏れを必ずチェックしてください。

剰余金

(1)剰余金の3利源
死差益:予定死亡率によって見込まれた死亡者数よりも、実際の死亡者数が少ない場合に生ずる利益。
利差益:予定利率によって見込まれた運用収入よりも、実際の運用収入が多い場合に生ずる利益。
費差益:予定事業費率によって見込まれた事業費よりも、実際の事業費が削減できた場合に生ずる利益。

(2)剰余金の処分
相互会社の場合、剰余金の一定割合を社員配当準備金に繰り入れている。
剰余金を配当金として還元する保険を有配当保険といい、3つの予定率すべてについて無配当の基礎率を設定し、保険料を安くするかわりに剰余金の分配を行わない保険を無配当保険という。
同じ保障内容の場合、無配当保険は有配当保険に比べ、保険料は割安になる。

配当金の割り当てと支払い方法

(1)生命保険の配当金の性格
契約者から預かった保険料をもとに、生命保険会社の経営努力により生じた剰余金を契約者に返すというもので、預貯金の利息や株式配当とは異なる。

(2)配当金の割当て方法
①死差益・利差益・費差益の各利源別に個々の契約に割り当てがきめられる。このうち利差益のみが配当金として個々の契約に割り当てられるものを、利差配当付保険と言う。
②配当金は、保険種類、性別、契約年齢、払い込み方法(回数)、経過年数、保険期間、保険金額により異なり、契約者間の公平性を期している。

(3)配当金の支払い時期
有配当保険には、毎年配当型、3年ごと配当型、5年ごと配当型などがある。
毎年配当型の場合、配当金は、通常契約後3年目から支払われる。
配当金は毎年度末の決算日に、契約してから1年を超えている契約に対して割り当てられ、原則としてその後に到来する契約応当日に支払われる。
5年ごと配当型の場合は、通常契約後6年目から5年ごとの支払いとなる。

(4)配当金の支払い方法
積み立て(据え置き)方法:生命保険会社に積み立てておく方法で、生命保険会社の定める利率により複利で運用される。
保険金買増方法:配当金を保険金の買い増しにあてて、保険金を増額する方法。
相殺方法:保険料から配当金を差し引く方法。
現金支払い方法:現金で支払う方法




<前 第2章~保険料の仕組み~