佐伯佐伯

こんにちは。佐伯です。
前回に引き続き「エブリバディプラス」についてお伝えしていきます。

こちらは後編になりますので、前回記事から先にお読みください。

【前編】明治安田生命の外貨建て終身保険「エブリバディプラス」は”買い”か?

予定利率の推移



この商品は毎月1日と16日に予定利率の更新を行っています。
予定利率は、10年国債利回りを元に明治安田生命が決定しているようなので、端的に言うと市場情勢が良ければ予定利率が上がり”買い時”となります。
ただし注意したいのが、予定利率が上がると円安になっている事が多いです。
これは円が投資資産として見られていないから起こる現象なのですが、ちょっと困りものですね。

できれば予定利率が高く、円高の時に契約を結びたいので、このあたりのバランスを見るのが少し苦慮するところでしょう。

さて、では早速販売当初からの予定利率の推移を見てみましょう。

米ドル 豪ドル
契約年齢 ~75歳 76歳~ ~75歳 76歳~
8/1~8/15 2.55% 2.30% 3.38% 3.01%
8/16~8/31 2.54% 2.29% 3.33% 2.95%
9/1~9/15 2.50% 2.24% 3.28% 2.92%
9/16~9/30 2.41% 2.17% 3.23% 2.89%
10/1~10/15 2.55% 2.31% 3.29% 3.05%

北朝鮮情勢を受け、販売から少しずつ下がっていましたが10月に入り最高値となったようですね。
こうなると為替が円安にふれているのかと思いますが、豪ドルに至っては10月1日時点では、8月1日よりも円高な様子。


あれ・・今もしかして買い時?とも思える状況ではありますが、
アメリカのトランプ政権による税制改革が進むと、経済状況が活性化し更に予定利率が上がる可能性があります。
北朝鮮と事を本格的に構えてしまうと失速するでしょうけど・・。


まぁいずれにしても、こういう相場的なものは「過去としか比較できない」ので、
中々難しいところではあります。

ただ、同じ予定利率であれば出来るだけ円高で契約したいですよね。


そこで、ご注目いただきたいのが米国の経済指標です。
アメリカの経済指標により為替は大きく変動するのですが、
毎月の第1金曜日の日本時間21:30(22:30)に大きな指標が発表されます。
発表された時点で為替は大きく変動し数円動く事もザラです。

何故注目するかと言いますと、予定利率は月末まで固定なんです。
予想外に指標が思わしくない結果になった場合、円高に大きく傾く可能性があり、その場合には現状の高い予定利率で契約が可能です。


もちろん指標の結果、円安に傾いてしまいタイミングを逸してしまう事もありますので、そのあたりはご判断ください。
ちなみに次回の指標は10月6日です。

契約のタイミングを見計らっている方は、是非ご参考にされてくださいね。

豪ドルで試算してもらいました




とまぁ色々と書きましたが、結局どれくらい増えるのか?が気になったので銀行の方に試算をお願いしてみました。
以下の表は40歳男性、予定利率3.39%(10/1~10/15)の解約返戻金の試算表になりますが、75歳までの契約であればどの年齢もさほど大きくは変わらないようです。
ご自身の年齢が若ければ受取率が少し上がり、お年を召されている場合には少し下がるとご認識ください。

金利変動幅 10年後 5年経過時点の死亡保障
-1% 0% +1%
受取率 113.7% 108.4% 103.3% 126.8% 137.1%

この商品は市場価格調整を行いますので、市場金利(予定利率)に応じて解約返戻金が増減します。
なので、上記の表で5年時点を3つにわけているのは、その時点の金利情勢によって変わるということを示します。
全く変化がなかったら108.4%となりますので、これを積立率と見てよいのだと思います。


もし現状よりも金利が1%下がっていたとすると、5年で113.7%が戻ります。
為替リスクはありますが、前回記事でも書いた通り、資産目的の場合には円換金はせず次の投資に向けます
そうなると、やはり加入時の予定利率をよくよく考慮すべきでしょうね。


しかしながら残念なことに市場金利が上がってしまったとします。
その場合には10年後の受け取りを検討しましょう。
10年経過時点では市場価格調整を行わない仕様のため、10年後の返戻金は固定であり、126.8%が約束されています。
これは円建てからしたら破格・・・です。

何故10年後には市場価格調整を行わないかと言いますと、保険料を10年国債で運用しているため10年後が償却期間になるからです。

市場価格調整については以下の記事でも触れていますので、ご興味のある方はご参照ください。

外貨建保険で注目するポイントは為替だけではない

さて、いかがでしたでしょうか。
あくまでも個人的な見解にすぎませんので、全てが正しい事とお約束はできません。

ただ契約なさる際、銀行員さんやご担当者とやり取りする上での事前知識として、少しでもお役に立てれば幸いです。



保険関連の人気ランキングはこちらからどうぞ